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新品オイルポンプへの交換作業 [4基目の4E-FEエンジン]

今日(1月17日)は、1995年の阪神大震災から20年が経過した日なんですね。
今朝のニュースで報道されるまで、全く忘れてしまっていた。
あの日は・・・確かに朝方に揺れ(地震)を感じました。
ただ、その揺れがあんな大それたことになっているなんて、全く思わなくて・・・・
数時間後の朝のニュースの映像が・・・・
街が燃えている映像が・・・・「これは本当に・・・日本なのか?」と思ったことを覚えている。

ただ・・・「遠い場所での出来事」だったかなあ。
社会人になってまだ「自分ができることは何か?」が分からなくて、きりきり舞いしていた時期だった。
「自分の事務所の中でのこと」を対処することに精一杯で、「遠くの事業所」のことなんて、何だかホントにニュースの世界の話だった。

あの「朝の地震を感じた日」から、15年以上が経過して・・・
2011年の3月13日には、始発の新幹線で関西の地に「無事に」降り立っていた。
工場全体を全停電させて、停電作業をすることになっていたのに・・・全くスケジュールが狂っていた。
なにも理由を聞かされずに、ひたすら待機すること数時間。
「こんなことってあるのかな?時間通りに復旧させるなんて無理だぞ。食品工場って、それが許されるのか?」
部屋の外では、ものすごく大きなトレーラーがどんどん工場の外に向かって走り出していて・・・
「変だなあ。空いている敷地いっぱいにトレーラーをこんなに集めちゃって。毎日こんな感じなのかな?夜のうちにきっちり車両を並べておいて、朝は、一斉に出荷作業だけさせるってことなのか?で、昼は、材料を仕入れるトラックだけ工場内を走行させると?」

お昼を過ぎて、やっと全停電作業開始。夕方までに(暗くなるまでに)復旧させるなんて、もう無理だ。
食品工場の幹部の方がやってきて何か話を始めた。
「一昨日(3月11日)に東北で大きな地震が発生しました。事前に本日、工場の全停電作業が予定されていたことから、会社の方針として、冷蔵庫にある全ての食品を救援物資として、東北に送り出すことを決定しました。お待たせしてしまって申し訳ありません。現地到着までに何日かかるか分かりませんが、全部の商品を送り出すことに成功しました。」

知らなかった。そんな作業が行われていたなんて。
全停電作業の間に工場の方々と話をすると・・・
「待ち時間の間にこの工場の周りを歩かれた方、いらっしゃいますか?」
「はい。」
「どうでしたか?工場の周りにある住宅が、みんな綺麗だと思いませんでしたか?」
「あ、はい。なにかみんな綺麗な建物ばかりで・・・高級住宅地なんだなと思いました。」
「いや、違うんです。95年にこの辺り一帯は、全ての建物が燃えました。地震の後の火災で。」
「・・・・・・」
「みんなの努力で、そんなことを感じさせない街作りができました。我々は、大変だったときに全国の皆さんが助けてくれたことを絶対に忘れません。だから、今回も救援物資として全部の商品を送り出すという話が自然と出てきたんです。」

その後も「東北が大変なことになったけど、絶対に大丈夫。この地域が復興できたんだから、ちゃんと復活できます。」というような話が何度も出てきた。
ただ、同時にこんなことも。
「災害に遭ってしまったら、”あまりがんばり過ぎない”でください。」
「この地域で、”家を建て直した”お父さん達は・・・本当におかしくなってしまった人もたくさん出たんです。」
「私達は、東北の人たちに”がんばれ”なんて声を掛けられない。」

この地域の”お父さん”達のご苦労は、今後も報道されることもないんだろう。
暗くなってしまった工場の中で、なんとか復電に成功した後、関東に無事に戻ることもできたけど・・・
まさか、翌日は会社にたどり着くのに苦労する状況になるなんて、全く想像していなかった。
「俺達の商品が復興で絶対に必要になる。”電車が動かないから、会社に行けません。”なんてやってられるか!」
その後、数ヶ月にわたり、出勤・帰宅がサバイバル状況になるとはなあ・・・・
「原子力発電所が動かないから、電気がない。」
っていうのは、全くウソだったってことが分かった社会になったよね。みんなも自然と節電癖がついたんだろうけど。

さて、今日も前振りが長すぎました。本題にいきますよ。
今日は、「4基目の4E-FEエンジンは、オイルポンプを新品に交換してから搭載することになったよ。」というお話。

部品を事前に全部用意して、エンジンクレーンと工具の他に3つの薬剤を準備
まず、シリコンスプレー



シールパッキンブラック



プレソルベント



ウオーターポンプ周りは、「黒くないシールパッキン」が必要なんだけど、ま、それは過去にもお話をしてきたので、今回はオイルポンプ周りの交換作業が中心。
お仕事中のフォークリフト修理係を除いて、全員集結。

作業全体の流れは、次の通り
1)コンロッドメタルが消失したエンジンを降ろし、クラッチとミッションを取りはずす。
古いフライホイール.jpg
前回、クラッチ取り付け作業でものすごく苦労をしたときにAE86レースの彼から指摘をされていた「フライホイール摩耗」は、こんな感じだった。
古いフライホイール側面.jpg
すじがいっぱいついちゃってる。
幸いにも今回載せるエンジンは、5速ミッション車だったから、そのエンジンについているフライホイールをそのまま使おう。

2)交換用エンジンを準備
前回記事にした「4つのエリア」の部品を交換してから、クラッチとミッション装着作業行う。

3)2)までの整備完了後、ボディに搭載。
この3)までを一日でやるぞ!

交換用エンジンを点検していたところ、少々不思議な部品を発見。
エンジン下部ステー.jpg
なんだ・・・?このオイルパンの下を通っているシルバーのワーク。
こんなもの、今までの3基のエンジンに装着されていなかったぞ。
念のため、エンジンブロックに刻まれている番号を調べてみたところ・・・ものすごく驚いた。
今回載せようとしているエンジンが、最も新しい(といっても、20年近く経過しているんだけど)製造NO.だった。
逆に一番古かったのが、数ヶ月でメタルが消失してしまったエンジンだった。(平成5年製のこのボディに搭載されていたオリジナルエンジン)

自分たちで一年掛けてオーバーホールをしたエンジンは、少なくともこの平成5年製エンジンよりは、新しい製造番号になっていた。

まあ・・・この謎パーツも・・・エアコンとかを外した状態のこの車両に取り付けられるようなら、取り付けておこう。

取りはずすオイルポンプ周辺パーツは、このあたり全部。
積み替え用エンジンオイルポンプ周辺.jpg
まず、クランクシャフト部の部品を外す。
プーリー引き出し.jpg
自分たちでエンジンをオーバーホールしていて困ってしまったのは、このオイルポンプ周辺の「ネジ」が一定の長さのものじゃなかったことだった。
特に長い2つを写真撮影で記録に残しておこう。

オイルポンプ長ネジ.jpg

オイルポンプ長ネジ2.jpg
今回、「どうしても一日でエンジン積み替え作業を行いたい。」と思っているのは、このあたりの「ネジ問題」が大きいのだ。
これまでは、何か作業をするたびに数週間のインターバルがあって、その間に「このネジってさあ・・・どこについていたんだっけ?」となっていた。
こうやって、一日で畳みかければ、「とりあえず、ネジが締まってればいいや。」状態からは脱却できるぞ。

オイルパンそのものを取りはずそうとするんだけど・・・
何か接着されているのか・・・全然取りはずせない。
ドライブシャフトで悩んだときの経験が役に立ったよ。あのとき買っておいた銅バーを使って、叩こう。
オイルポンプ剥がし.jpg
取りはずしたオイルポンプを新品(品番15100-11070)と並べて差異がないかチェック。
新旧オイルポンプ.jpg
大丈夫だ。自分たちでオーバーホールしたときは、オイルポンプ形状が違うものが2つあって、だいぶ悩んでしまったけど、今回は、全く同一の製品だ。それにしても古い方は・・・クランクシャフトが貫通する穴のあたりが、だいぶ汚れているなあ。なんでだろう?

TTC1400の彼が一言。
「あの・・・ほんとに全部、自分たちでやるんですか?エンジンを触るなんて・・・私は、全部KMSさんに任せているからちょっと・・・」
「ああ、大丈夫だよ。自分たちでエンジンオーバーホールをやってみてさ、エンジンは、ブロックとカムシャフトを触っていなければ、何とかなるって思ったよ。今回の作業なんて、全部周辺機器を新品ASSY交換するだけなんだから、たいしたことないよ。ちゃんとできるって。」

伊達に時間を掛けて、何年間もこのEP82の作業をしているわけじゃない。ちゃんと経験値を積んでいるよ。
まずは、「交換するパーツ」をよく確認しよう。今回「似たようなオイルシール」をいっぱい買っているのだ。
このクランクシャフトが貫通する穴に使うオイルシールはどれなんだ?

90311-35035.jpg
茶色い90311-35040が2つあるけど・・・それじゃないんだな。
黒いオイルシールがはまるんだ。品番90311-35035の方か。

んじゃ、シリコンスプレーを塗布してから装着。
シリコンスプレー塗布後.jpg
ブロック側に張り付いているこのオイルシールは、品番いくつだ?
90301-62006.jpg
品番90311-62006だ。
エンジンオイルに浸して・・・
90301-62006オイルなじみ.jpg
オイルポンプが回転する”丸いところ”にうまくはめ込む。
90301-62006はめ込み.jpg
茶色いオイルシール(品番90311-35040)は、なんのために2つも買ったんだっけ?
1つは、このオイルポンプよりもブロック側に入っているクランクシャフト貫通用シールだ。
(写真がない。)
ラインオフそのままのぴっちりシールされたオイルパン剥がしは・・・・
オイルパン接合部.jpg
オーナー。任せたよ。
ドライブシャフト脱着に引き続き、私の苦手作業発見。
マイナスドライバーと金槌を使って、バンバン外していく。
オイルパン中身.jpg
本当は自分たちに溶接の技術があったら・・・このオイルパンもバッフル加工とかした方がいいんだろうなあ・・
シール材剥がしをTTC1400の彼にお願いする。

クランクシャフトをチェックしてみると・・・・
吸い上げ部.jpg
どうもこの5速ミッション車は、オイル交換をちゃんとしてくれていたみたいだなあ。
クランクシャフトオイルシールは、簡単に交換できたけど・・・失敗だったかも。
オイルパンを外すハメになるんだったら、クランクシャフトエンド部のオイルシール(エンジンリヤオイルシール)も買っておくんだった。
いや、フライホイールは、触らないと決めていたから、買っても交換できなかったか?

オイルポンプにシールパッキンブラックの塗布を開始。
シールパッキンブラック塗布後.jpg
この塗布作業が・・・3人でウンウン。
「ねえ。どれぐらいの量を出せばいいの?」
「知らないよ。エンジン整備書にはそこまで書いてない。あ、ネジのところもちゃんと塗るんだって。チューブを止めない。」

よ〜し。オイルシール部には、グリースを塗りたくる。
グリース塗布.jpg
ブロック側をプレソルベントで脱脂作業。
プレソルベント塗布.jpg
よし、新品オイルポンプをネジ止めだ。
と、ここで我々の脇を通過した男性が一言。
「何をやってるんですか?なんかすごいですね。」
一通りの作業を話す。どうも、トラックメーカの従業員さんらしい。
「え?リフト無しで・・・エンジン脱着するんですか?」
「ええ、エンジンクレーンを使えば、何とかなりますよ。」
「すげえ!マジすげえ!やばいっすよ!!!オレっ尊敬しまっす!」

いや、おじさん達、「やばい」の意味が違うから。そんなにやばい道歩いてないから。
そういえば、以前、外車整備係も似たようなことを言ってたっけ。
「初めてみんなと会ったときにさあ・・・エンジンブロック触ってたでしょう?青空の下でエンジンを組むなんて・・・この連中には、勝てねえ。ってマジ思った。」

まあ、道具が無いなりに、人間創意工夫をするもんだよ。はっきりしているのは、「1人だったら絶対やらない。」ってことだけだよ。仲間がいれば、そんなにたいしたことしてないって。

もう一つの品番90311-35040は、カムシャフトオイルシールだ。
クランクシャフトの「印」の位置にクランクシャフトを固定してから、プーリーを取りはずす。
カムシャフトギア.jpg
タイミングベルトを自分たちで初めて交換した頃なんて、この「プーリーの印」なんて全く構わずバンバン外してしまっていた。
カムシャフトシール.jpg
ホントに綺麗なエンジンだなあ。
手前の茶色いオイルシールを交換して、ホルダーをねじ締め。
AE86レースの彼がその作業を見ていて・・・
「ねじ込みすぎだって。内側のオイルがしみ出すほどオイルシールを締め付けちゃダメだろ。」
「トルクレンチ使って。ちゃんと整備書確認しながら作業しないとダメだよ。」
いや、ど〜もこの・・・今回プレート型じゃないトルクレンチレンチだけどさ、ちゃんと動いているのかね?これ。

タイミングベルトを装着して、ウオーターポンプ周りも交換完了。
後は、クラッチを取り付けて、ミッションと合体だ。かなり良いペースだ。

クラッチのセンター出しは、AE86レースの彼にやってもらう。
と・・・・あれ?なに?なんかセンター出しツールをガシャガシャ左右に振ってる。
「このクラッチ・・・使っちゃダメだ。」
ええええ〜!!!!

なっなんで?だって、予備のクラッチなんて持ってないよ。今日、エンジン積めないじゃん。
「このクラッチ、すごくガタが出てる。前回もこんな感じ・・・いやいや、だったら絶対気がついてた。とにかくこのフルメタルクラッチは、もう捨てな。」
「TRDの強化クラッチで十分だよ。それを新品で買ってきてから取り付けよう。」

なんだよおお〜。「クラッチにガタが出る。」ってなんだよ。あの傷ついたスプリングのまま、使い続けていたのがダメだったのか?

The END

今日の作業はここまで。一日でエンジン積み替え作業は、完了できなかった。
エンジンがカラの車体を保管ガレージに何とか戻そうと・・・あれ?車両整備書に不吉なことが・・・
「ドライブシャフトを装着しないまま、車体を動かさないでください。ハブに過大な力がかかることになります。どうしても動かす場合は、SSTを使用して、荷重を逃してください。」

・・・・これ・・・・新品のフロントハブがあっという間に消失した理由もこのあたりに・・・
新ボディを作っていたときに先に新品は部を組み込んじゃって、そのあと、何ヶ月もドライブシャフトを装着しないまま、ボディの出し入れを行っていた。
なんだかなあ・・・やっぱり「車が壊れる」ってちゃんと原因があるんだなあ。


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