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ドライブシャフトの全バラシって、チャレンジャーなお話だった。 [EP82日常整備]

 

JOY耐2014年規則を読み込んでいるんですけどね。
ああ、毎年恒例です。決勝日前日まで。
我々のテーマは、「いかにして大きな排気量の連中を出し抜いてやるか。」なので。
2012年のちょっとJoy耐の時は、本気で無給油作戦を発動しようとしましたし。(メンバー全員の反対で撤回)

前回の記事から一つ抜けている変更点がありました。
今年のJoy耐予選は、「A・Bドライバー各最高ラップの合算」になります。

2013年予選中にわざわざ接触してきた車両には、私も2012年決勝中に幅寄せ行為をされたのですが、(とにかく前のEP82について走っていた。前走車と共に右端を走行中、わざわざ私の車両を狙ってきた。)その時に思ったのは、「この暑い中、元気だなあ。お前が走る方向は、こっちじゃないぞ。チェッカーに向かって走れ。」

まさか翌年、予選中に接触プレイ→ラジエターが変形していたことに気がつかず、決勝エンジンブローという結末になるとは思っていなかった。幅寄せされた時は。

2012,2013年とペナルティが課されなかったことに「いつか大きな事故が起きる。」と思っていたけど、これで一歩前進だと思います。

さて本題。
今回のお話は、「ドライブシャフトをバラして、グリースを詰め替えよう。」というお話。

そんなに・・・大変なことになると思ってなかったんだよね。ミッションのオーバーホール行為が自分にはできない作業だって、確認はできたんだけど・・・このドライブシャフトの作業はできると思ってた。
いつもオーナー夫妻が、暇を見ては、ドライブシャフトブーツの中のグリースを交換してくれていたし。

2013年ミニJoy耐がとっても残念な結果に終わったので、とにかく駆動系を全部オーバーホールして、夏の本戦に臨もうと思っていました。

さて、自分たちが持っているドライブシャフト全部をバラそう。
ドライブシャフト一覧.jpg
いつの間にか集まったねえ。写真には6本写っているけど、合計8本のバラシ作業か。
ドライブシャフトを外せなくて、ホイール側のネジを壊しちゃったヤツとか、まあ、もったいなくて捨てられなかったんだよね。

「じゃ、とにかく全部ブーツバンドを外しちゃってください。全部点検しましょう。」
はいよ。それぐらいなら自分でできるよ。
折り曲げられているところをコジコジコジコジコジコジコジコジ・・・・
ドライブシャフトブーツ閉じたところ.jpg
なんか・・・ハズシにくいなあ。
ブーツバンドたたき部.jpg
ちゃんとゆるみ止めなのか、タガネが打たれてる。
「確かさあ・・・ブーツバンドを締める工具ってのを使って、ただの細長い金属板をの巻き付けていただけだよね?」
「ああ・・いや、あれは、汎用品なんです。トヨタの場合、特許なのか、ちゃんとゆるみ止めの爪がついているんですよ。だから外しにくいかもしれませんね。」
「ふ〜ん。確かになんか・・・このドライブシャフトブーツキットってヤツの中に頑丈そうなバンドが入ってる。」
dribshaftobuhin.jpg

「え?え?全部買ってきちゃったんですか?確か、”ドライブシャフトブーツだけ”って売ってくれませんよね?」
「うん。なんだかさあ・・・AT用なのか、MT用なのかっていろいろ聞かれちゃってさあ・・・面倒くさいから、”EP82用ドライブシャフトブーツキット”の品番全部くれって言って買ってきた。」
「・・・・全部使えればいいですけどね。まあ・・・なんか、左右1セットづつあるみたいですね。AT用、MT用共に。」

なんか変なこと言ってるなあ。フォークリフト修理係。
ってこの時点では思ってた。
だって、8本もドライブシャフトがあるんだよ。少なくとも予備シャフト1セットぐらいは作れるだろ?

「もう、一般修理では、ドライブシャフトそのものをバラすなんて事はしないんですよ。アフターパーツで、”リビルド済みドライブシャフト”って、売ってますから。そっちを買った方が全然安いですよ。そのドライブシャフトブーツキットより。」

え?そうなの?
確かに・・・何だか箱の中を見ると、グリースまでちゃんと入ってるもんね。純正品。

ふう。なんとかバンドを外したぞ。
ブーツバンドハズシ.jpg
このゴムブーツをチロッとめくってみる。
ブーツ外したところ.jpg
ドキドキドキドキ・・・なんか「やばい予感」がする。
「さっさと外してください。時間かけすぎ。」

引き抜いたところ.jpg
はうあああああ〜!
液がドピュッて出てきたああああ〜!デロデロだよおおお〜!」

「し〜!頼むから、変な声出さないでくださいよ。近所からおかしな人って思われるじゃないですか!」
うおおおおう。デロデロだぜ。デロデロ。デロデロ〜。

フォークリフト修理係が、バンバン灯油で洗っていく。
シャフト洗い.jpg
ホイール側は、なんだかバラバラにできないまま、とにかく洗浄。
ドライブシャフト洗い.jpg
で、全部洗浄できたから、グリースを詰め替えるんだね。
「違います。ここからが、この作業の本題です。」

なんか・・・柔らかそうな金属で、できたハンマーを取り出してきた。
銅でできたハンマー.jpg
「銅ハンマー」っていうんだって。なんか・・・変形しているところが不吉。
って思っていたら、やおらドライブシャフトを叩き始めた!
さっきの「ホイールが付く側の丸いパーツ」全体をガンガンたたく!

え?なんでそんなことするの?
「この、ジョイント部とシャフトを完全にバラすためですよ。」
ガンガン叩く!とにかく叩く!全部叩く!ゼ〜ゼ〜
すごく肩で息をしているぞ。フォークリフト修理係よ。た、大変そうだね。

「・・・・変だなあ。8本もあって、1個しか外れない。」

・・・・どうにもならないみたいね。いいんじゃないの?そこまでやらなくても。

なんか握らされた。
ああ、さっきのブーツが炭化しちゃっていたパーツね。ミニJOY耐を挫折したときに車両に取り付けられていたドライブシャフトね。
yaketadribshaftboot.jpg
なに?振ってみろ?

なんか・・・ガクガクするね。動き。
あ、もう一つ振ってみるの?

確かに・・・全然動きが違うねえ。
「ここのところ、トラブル続きでしょう?特に駆動系の。なにかおかしいですよ。ジムカーナやダートラでは、ドライブシャフトは消耗品みたいに扱われているけど、実際には一番のキーパーツなんです。これがうまく動かないと、いくらエンジンが良くても、タイムが出ない。ちゃんと全部バラしてチェックしましょう。」

確かに・・・ドライブシャフトって、ただの棒だと思っていたけど、なんだかバラしてみると・・・結構な数のパーツが詰まっているんだねえ。

ドライブシャフトの中身のパーツ一覧.jpg

とにかくバラせた部品を点検してみると・・・
焼けたドライブシャフト.jpg
焼けちゃってる部品とか。
筋が出てきたドライブシャフト.jpg
変色し始めちゃってる部品とか。
焼けたドライブシャフトの中身.jpg
気をつけて、グリース入れ替え作業は、し続けていたんだけどねえ。
「このあたりが、耐久レースのキツいところなんじゃないですか?よほどのことがなければ、ダートラみたいに折れることもないので、使い続けちゃうんでしょうね。ドライブシャフト。」

いったん引き上げて、どうやったら、うまくジョイントを叩けるか考えてみた。
ジャ〜ン。私の考えはこれだよ。

太さと長さを変えた物を何種類かかってみたけど、この直径20mmで長さ300mmのものが一番叩きやすい。

私がドライブシャフトを抑える係。またこれでガンガンガンガン・・・やったぞ!一個外れた!
でも・・・残り6個は外れないよ。
う〜ん・・・いいんじゃないの?外れないヤツは。外からグリースを詰めちゃおうよ。
「いえ。見えないところでパースが変形していたりするので・・・ちゃんと全部バラしましょう。」

そんなにこだわるところなのかなあ・・・ジャブジャブ洗ったら、きれいになったじゃない。
ジャブジャブ洗浄.jpg

シャフト2本.jpg

「いや、例えばなんですけどね。これ、ジャブジャブ洗った後、さんざん苦労して分解に成功したヤツ。」
でも残る.jpg
あり?
底に古いグリースが残ってる。
「外さない限り、これをとることはできないんですよ。ちゃんとやりましょう。この車は、あまりに壊れすぎです。」

また出直し。

後日、フォークリフト修理係から連絡。
「ふっふっふ。決断して、最終兵器を購入しちゃいましたよ。これで作業して、ダメだったら諦めましょう。」

見せてもらうと・・・
誰もが知っている工具メーカのスライディングハンマーと、そのハンマーの先端を流用してドライブシャフトを引っかける変換ジョイントのセットだった。
ハンマー.jpg
「す、すっごく高そうな工具だね。」(ごっくんちょ)
「ええ、ものすごく悩みました。買うかどうか。今回しか使わないかも。でも、もう、出場料を払って、走りきれないのは嫌ですからねえ。」
工具をセット.jpg
油圧プレスにドライブシャフトをセットして・・・スライディングハンマーを使って、ガ〜ンとおおお〜!!!
ドライブシャフト分解作業.jpg
「抜けないね。っていうか、危なくない?あんまり力一杯やって、外れたときに転倒したら危ないよ。」
「転倒はしません。毎日うちの奥さんと下半身を鍛えていますから
「?」(え〜と?今、笑いを取りに行ったところなんだろうか・・・・えらく顔が真剣なんだけど。)
構わずガンガンガンガン!挫折!!
「あ、うん。ほら、他のシャフトで試してみようよ。ね?」
間髪入れずにシャフトを交換。バンバン交換。
何本目かの交換作業の後・・・1本外れた!

「やったああああ〜!外れた!って・・・やっぱりダメだあ・・・中でクラックが入ってる。これは使えない。」
結局・・・この「最終兵器」を使っても、外れたのはこの1本だけだった。
・・・・長い方が2本外れただけで、短い方は、全然外れてないよ。
「・・諦めましょう。短い方は、外から見て具合が良さそうなヤツをグリース詰め替え作業だけしましょう。」
完璧クリーン.jpg
外せたヤツを良く点検して、3本中の1本だけが使えるという結論になった。
ここら辺は・・・よくわからなかった。いわゆる「お金をいただくプロの仕事」の世界だった。
みんな同じように接触面がピカピカ光っているように見えるんだけど・・・ガタの有り無しを目視と指で触って判断してた。

いったん部品を全てセットして動作確認。
洗浄後の部品.jpg
グリース入れ作業開始。
グリース作業.jpg

グリース入れていく.jpg

たっぷり入れて、グリグリ回し作業。

グリースを入れる量.jpg

ブーツ側には、グリースを入れずに蓋を閉めた。
ドライブシャフトに入れるグリースの量.jpg
このグリースを入れる量が・・・加減が大事。(自分たちはよくわかってない。毎回NG。)
よく「入れすぎで、グリースがブーツから飛び出した」ってことになっていた。

結局・・・他のパーツも全部点検していった結果・・・左右1セットしか作れなかった。
8本(4セット)もドライブシャフトを持っていたのに・・・

なんか、工具を持って突っ立ったまま、フォークリフト修理係がすっごく遠く(畑の方)を見てる・・・

「こんなに高い工具を買ったのに・・・・使えたのは1本だけ・・・・」
あ、なんかまずい感じ。
ダメッ!気を確かに持って!!暗黒面に引き込まれちゃいけない!!!
ガクガクガクガク〜ぅ
激しく両肩を持って、揺さぶっちゃいましたよ。
「幸せは歩いてこないの。だから歩いて行くんだよ。なっ?工具が使えないんじゃなくて、どうやってこの工具代を回収するか。今までできなかった作業ができるようになって、仕事のレパートリーが増えただろ?な?きっとバンバン頼まれるようになるって。フォークリフトのドライブシャフトオーバーホール。」
(そうなの?)

「なんか・・・歌の歌詞みたいですね。がんばりますよ・・・俺。仕事・・・(フッ)」
よ〜し!行けっ!みんながお前にフォークリフトを修理してもらいたがってる!!

あ、その前にハブやろう。ハブ。
借りちゃったフロントハブ。ベテランドライバー様に返さなきゃいけないし。
(本記事は、2014年2月11日に写真を追加して、大幅に加筆修正をおこないました。)

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