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タイミングベルトは2年でダメになりました(前編) [EP82日常整備]

 
土砂降りの雨の中、南船橋駅に降り立つ。
ものすごく久しぶりに見る駅前の風景は・・・一変してた。
最後にこの駅に降り立ったのは・・・ザウスでスキーをするためだった。
あの駅前にあった「巨大な箱庭」は、跡形もなくなっていて・・・正直、あんな大きな構造物が撤去されたなんて、信じたくない気分。

たくさんのマンションとIKEAができてた。

時間が経ったんだなあ・・・・さて、ららぽーと船橋なるところにいかなきゃいけないんだけど・・・どこに向かえばいいのかね?
我が妻と二人、人の流れについていく。

この雨の中、みんな同じ方向を目指していて・・・右手になにか、土のトラックが見える。たぶんあれが、「競馬場」ってやつなんだろう。すごく大きな施設だ。
人と流れのままにテクテク歩いてきたら、到着したよ。ららぽーと船橋。
「我が妻よ。我々が休日に自動車以外のことで出歩くことはまず無いんだから、欲しいものがあったら、何か買いなさい。」
「うん。TVというのは、人々になにも考えさせようとせず、一方的にある方向からの意見を刷り込ませるための邪悪な機械だからね。特に薄型TVってやつは、薄っぺらい人間ができあがるんだよ。アレの前に長時間座るようになると。薄型だけに。」

無言のまま、我が妻が財布を取り出した店舗は・・・スイートポテトのお店だった。
なぜふたことめには、食べ物なんだ?我が妻よ。

この遠い地にやってきた理由があるのだ。
JR東日本の車両に乗っていて、たまたま見つけてしまったつり広告。

へえ〜ってものすごく感心してしまった。電車の中で。
まだ覚えている人がいたんだ。浮谷東次郎

といっても、その人が存命していたのは、私が生まれる前のこと。
たまたま中学生の時だったか・・・夏休みの宿題で読書感想文用の本を書店で探していたときに「一番薄っぺらい本が、なんだか平積みされてる。どっさり。」という理由だけで、パッと手にとって買ってしまったのだ。
確か、「がむしゃら1500km」という本だったような気がする。
がむしゃら1500キロ―わが青春の門出 (ちくま文庫)

がむしゃら1500キロ―わが青春の門出 (ちくま文庫)

  • 作者: 浮谷 東次郎
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1990/08
  • メディア: 文庫
作者名が「うきやとうじろう?へんな名前だな。」
それだけで覚えていた。

ずっと後になって(確か大学生の時か?)、週刊誌に「栄光無き天才達」という連載が掲載されていて、たまたま手に取ったその雑誌の掲載内容を見ただけで、「栄光無き天才達 浮谷東次郎」の巻だけ全巻買い求めた。
実は私の第一次活動の頃って、よく雨にたたられたんだけど、15周の競技が終了した後、筑波サーキットを裸足で歩いていたんだよね。
あれ、浮谷東次郎のマネをしていたんです。何かで読んだ写真のキャプションに「レーシングシューズの裏側が濡れるのを嫌って、裸足で表彰台に上がる浮谷」というのがあって。

まさかねえ。私が生まれる前に亡くなった人の展示会が21世紀の現代において開催されるなんてね。
地元のトヨタが主催したのか、小さな展示会場だった。
よた八.jpg
こんな小さなスポーツカーで競技をしていた時代があったんだねえ。
トヨタスポーツ800.jpg
ガラスケースの中を覗くと、鉛筆書きの原稿用紙が置いてあった。
GENNKO.jpg
それを見た瞬間、なんていったらいいのか・・・
「本当にそんなに遠くない時代に生きていた人なんだ。」ってグワ〜と迫ってくるものがあって・・・

彼は20代前半のうちに鈴鹿サーキットでの事故でその短い生涯を閉じるんですけど、「伝記」になる「人々の表舞台」に出てきたのは、最後のほんの数年のことなんです。
恐らく亡くなられてから、「草創期のバイクを使って日本横断の旅を成功させた」
バイク.jpg
「敗戦国日本として、海外に渡ること自体が難しかった時代にアメリカに渡って生活していた」といったことが明らかになっていったと想像するんですよね。

あのスティーブ・ジョブスさんが、人生の絶頂期に亡くなられてしまったことと同様に「人が生きる時間とは?」「他人の人生が輝きを放ったほんの数年を、人々は後世まで伝えられるものなのか?」といったところを、いろいろと考えさせられる展示会でした。

展示会場では、なにも買うつもりもなかったんだけど・・・
結局、一冊の本を購入してしまった。
三栄書房発売 日本の名レース100選003号
日本の名レース100選VOL.003 (サンエイムック―AUTO SPORT Archives)

日本の名レース100選VOL.003 (サンエイムック―AUTO SPORT Archives)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: イデア
  • 発売日: 2006/02/10
  • メディア: ムック
船橋サーキットというものが、ほんの数年しか存在できなかったその理由が明かされていて興味深かったです。

さて、今回からしばらくの間は、また「競技車両の整備」のお話に戻りますよ。
時間軸としては、今年のJoy耐開催まで、新春から夏にかけて延々と整備をしていた内容を記述しておきます。
何度も繰り返すけど、「みんな。俺達と同じ失敗はするな。くれぐれも。このBlogに全部記載しておくから、心に刻んで作業をするように」

2010年の日光耐久でのエンジンブロー後、丸々1年をかけて、エンジンオーバーホールをした4E-FEエンジンは、2年が経過して、少々不具合が出てくるようになりました。
といっても、体感できるものはなにもなく、いつもの整備中に「なんか気になる」というポイントがあったことから、作業を開始していたたら、あらぁぁ〜という大事件になっていくといういつものパターン。

第一次活動の頃にエンジンチューナさんから言われていたことを今でも思い出すんですよね。
「競技車両というのは、普段では絶対にやらないような負担を強いるんだから、常に綺麗にしておかないといけないよ。エンジンとかも常に綺麗にしておけば、オイル漏れが発生してもすぐにわかるだろう?もし、そんな些細なことを見落としていて、大きな事故につながったら大変だよ。」

今回の第二次活動では、機会があればエンジンルームとかにまでワックスがけをするようにしていたんですよね。
で、二年が経過して気になることが・・・・
ディストリビュータ周辺.jpg
これ、ディストリビュータ部周辺の写真なんだけど・・・
サーモスタットがあるところ(左下の緑色コネクター部)より上の部分が、油でじんわり汚れてる。

なんか気になるんだよなあ・・・最初はこんな風に油汚れがついていないピカピカの状態でシャーシに搭載したんだから。
タイミングベルトカバーを恐る恐る外してみる。
油汚れshita.jpg
なんかすごくばっちい。

ベルトの奥の金属部がなんだかすごく毛羽立っているのは、前回タイミングベルトアイドラーの取付を失敗したときの影響だ。
それにしても・・・なんだかすごく油汚れが・・・・
視線をヘッドカバー側に移してみると・・・
なんてこったああああああ〜!!!!!
ベルト全体.jpg
まただよ。またっ!タイミングベルトがあああああ〜!

なんでこんなにボロボロになっちゃうんだ?たった2年で。
タイミングベルトって、確か10万kmぐらい平気で無交換なんだよね?

よくよく確認してみると、タイミングベルトアイドラーがなんだかテカテカしてる。
aidra.jpg
どうも・・・油が付着しているみたいだ。この油のせいで、ゴム製のタイミングベルトが劣化してしまったらしい。

フォークリフト修理係に報告&相談。
「それ、カムシャフトオイルシールがダメになってるんじゃないですか?」
「でも、シール類は全部新品に交換して組んだよ。」
「う〜ん。とにかく今回もベルトだけじゃなくて、カムシャフトオイルシールは新品に交換した方がいいですよ。」

で、ベルトとシールをトヨタ部品共販で新品調達。
さて、オーナーと二人で交換作業に取りかかるんだけど・・・
この写真の最下部にある黒いカバーを取りはずすのに苦労。
汚れ中.jpg
で、その後、写真を撮ることも忘れるぐらい大変な事態に。

全然外れない!クランクシャフトプーリを留めるボルトが。
最初のうちは、「メガネレンチにさあ、いつも通り鉄パイプをかませば、なんとかなるんじゃない?」
ぜんっぜん無理!

近くのホームセンターに「一番長いメガネレンチ」をわざわざ買いにいって、もう一度トライ。
全然無理だよ。とても緩む気配がない。5時間かかって、大人二人がかかりっきりでボルト一つも外せない。

しかたが無く、その日はそのまま家に帰って、再びフォークリフト修理係にSOS。
「う〜ん。わかりました。明日作業を手伝いますよ。集合時間決めましょう。」

翌日が仕事だったオーナーを除いて、耐久メンバーフル集結。大変な作業だよ。これは。
フォークリフト修理係が到着。

エンジンルームを覗いて・・・
「ちょっとここで見ているんで、セルを廻してもらえますか?」
「ああ、いいよ。じゃ、キーを廻すよ〜」
「クランクが廻る方向がわかりましたよ。じゃ、メガネレンチを1本貸してください。」
「昨日さあ、このピカピカの長いヤツを買ったんだ。」
「いや、そっちじゃなくて、いつもの普通の長さのヤツを貸してください。」
「・・・・・それじゃできないと思うよ。いくらなんでも。」

なんか、地面に当てる角度を考えながら、メガネレンチをクランクシャフトのボルトに引っかけて・・・
「ちょっと離れていてください。セルを廻します。」
キュッッキュッキュとセルが廻った瞬間・・・うおおおお〜!ボルトが緩んだ!
すげえ!まだ到着してから1分も経ってないよ。

「じゃ、私はこれで帰ります。」ほんとに車に乗り込み始める。

「ちょっと待ったあああ〜!もうちょっと作業していこうよ。高速代までかけて、一分じゃもったいないだろ?」
「いえ。全然。」
「ボルト1本に5時間かけちゃう俺達に不安いっぱいだろ?なっ?久々に私に会えてうれしいだろ?もうちょっとあんなことしたりこんなことしたり、色々やろうよ。」
「いえ。この人達を甘やかしちゃいけないな。っていつも思ってるんで。」
ちょとおおおお〜。俺達をおいてかないでええええ〜
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